手帳売り場や文房具店で「バレットジャーナル」という言葉を見かけたり、SNSで手書きのノートの写真に添えられたタグを目にしたことがある人もいるのではないでしょうか。
普通の手帳やダイアリーと何が違うのか、ToDoリストとはどう使い分けるのか、どんな記号を使って書けばいいのか、気になる点は多いと思います。
一言でいえば、バレットジャーナルとは箇条書きの記号を使ってタスクやメモ、予定を一冊のノートにまとめていくアナログの記録術です。
この記事では、バレットジャーナルの意味や基本的な書き方、使う記号の種類、手帳・ダイアリー・ToDoリストとの違いについてわかりやすく解説します。
バレットジャーナルとは
バレットジャーナルとは、箇条書きの記号を使ってタスクやメモ、予定を一冊のノートに記録していく手帳管理の方法のことです。
英語の「Bullet Journal」をそのまま日本語読みした呼び方で、文中では「バレジャー」と略されることもあります。
専用の帳面やアプリを使うのではなく、方眼やドットなどの罫線が入った普通のノートと筆記具があれば始められる手軽さが特徴です。
あらかじめ日付や枠が印刷された手帳と違い、ページの使い方やレイアウトを自分で考えながら作り上げていく点も大きな特徴といえます。
バレットジャーナルの由来
バレットジャーナルは、デザイン関係の仕事をしていた人物が、自分のタスク管理のために考え出したノート術がもとになっているとされています。
手書きのノートの写真をSNSで共有する文化と結びついたことで、世界的に広く知られるようになったといわれています。
名前の「バレット」は、箇条書きの先頭につける「・」のような記号(ブレット)を指しており、この記号をすばやく書き分けることが仕組みの中心になっています。
由来となった人物や発生の経緯については諸説あるため、興味がある場合は書籍や公式サイトなど複数の情報源で確認することをおすすめします。
バレットジャーナルの基本的な仕組み
バレットジャーナルの中心になっている書き方は、ラピッドロギングと呼ばれる速記の方法です。
ラピッドロギングとは、タスク・予定・メモといった情報の種類ごとに決まった記号をつけて、短い文で素早く書き留めていく方法のことです。
長い文章で丁寧に書くのではなく、箇条書きの一行でさっと記録することで、書く時間を短くし、あとから見返したときにも内容をひと目で把握しやすくしています。
このラピッドロギングの考え方があるからこそ、バレットジャーナルは忙しい毎日の中でも続けやすい記録術として扱われています。
バレットジャーナルで使う記号の種類
バレットジャーナルでは、情報の種類ごとに決まった記号を使い分けることで、あとから見返したときにも内容をすぐに判別できるようにします。
- ・(点):まだ終わっていないタスクを表す記号
- ×:完了したタスクに上書きする記号
- →:翌日や翌月など、別の日に持ち越すタスクに使う記号
- ○:会議や予定といったイベントを表す記号
- −(線):気づいたことやアイデアなど、メモを表す記号
これらの記号は一例で、使う人によって少しアレンジされることもありますが、同じ種類の情報には同じ記号を使い続けることが大切なポイントです。
重要なタスクには星印をつけたり、気になる項目には感嘆符をつけたりといった補助的な記号を加える使い方も見られます。
バレットジャーナルのノート構成
バレットジャーナルのノートは、いくつかのページの役割を組み合わせて作られていきます。
インデックス
インデックスとは、ノートの一番最初に作る目次のことで、どのページに何を書いたかをまとめておく役割を持ちます。
フューチャーログ
フューチャーログとは、数か月先までの大まかな予定やタスクを書いておくページのことです。
マンスリーログ
マンスリーログとは、1か月単位の予定やタスクをまとめるページで、カレンダー形式と一覧形式を組み合わせて作られることが多いです。
デイリーログ
デイリーログとは、その日に行うタスクや起きた出来事を箇条書きで書き留める、バレットジャーナルの中でも最も使う頻度の高いページです。
コレクション
コレクションとは、習慣トラッカーや読書リスト、買い物メモなど、自分の生活に合わせて自由に作る特集ページのことです。
バレットジャーナルの始め方
バレットジャーナルを始めるときは、まず方眼やドット柄の罫線が入ったノートと、書きやすいペンを一冊用意します。
最初のページにインデックスの枠を作り、その後にフューチャーログ、マンスリーログ、デイリーログの順でページを作っていくのが一般的な流れです。
デイリーログでは、その日の日付を書いたら、タスクやメモを箇条書きの記号を使って上から順に書き足していきます。
最初から完璧なレイアウトを目指す必要はなく、使いながら自分に合った書き方に少しずつ調整していくことが続けるコツです。
マイグレーションとは
マイグレーションとは、終わらなかったタスクを翌日や翌月のページに書き直して引き継ぐ作業のことです。
バレットジャーナルでは、月末などの節目にそれまでのページを振り返り、まだ必要なタスクには「→」の記号をつけて新しいページに移していきます。
この作業を通して、本当に必要なタスクかどうかを見直す機会になり、優先順位の低いタスクを自然と手放しやすくなるといわれています。
マイグレーションは手間に感じられることもありますが、バレットジャーナルの中でも重要な役割を持つ工程です。
バレットジャーナルと手帳の違い
手帳とは、日付や枠があらかじめ印刷された、スケジュール管理用の冊子のことです。
手帳は決められたフォーマットに予定を書き込んでいくのに対し、バレットジャーナルは白紙のノートにページの構成そのものを自分で作っていく点が大きく異なります。
そのため手帳はすぐに使い始められる手軽さがあり、バレットジャーナルは自由度の高さと手間のかかる部分を併せ持っています。
バレットジャーナルとダイアリーの違い
ダイアリーとは、その日の出来事や気持ちを文章で書き残す日記形式のノートのことを指すことが多い言葉です。
ダイアリーは出来事を振り返って記録する意味合いが強いのに対し、バレットジャーナルはこれから行うタスクの管理や予定の整理を主な目的としています。
もちろんバレットジャーナルの中に日記的なメモを加えることもできるため、両方の要素を組み合わせて使う人も見られます。
バレットジャーナルとToDoリストの違い
ToDoリストとは、やるべきタスクだけを箇条書きで並べたリストのことです。
ToDoリストはタスクの一覧に特化しているのに対し、バレットジャーナルはタスクに加えて予定やメモ、振り返りまで一冊でまとめて管理できる点が異なります。
言い換えると、ToDoリストはバレットジャーナルの中で使われる要素のひとつと考えることもできます。
比較表で見るバレットジャーナルの特徴
| 項目 | バレットジャーナル | 手帳 | ダイアリー | ToDoリスト |
|---|---|---|---|---|
| ページの形式 | 自分で作る自由形式 | 印刷済みの枠 | 日記形式が多い | 一覧のみ |
| 主な目的 | タスク・予定・メモの統合管理 | スケジュール管理 | 出来事や気持ちの記録 | タスクの一覧化 |
| 記号の使用 | 記号で情報を分類 | 店や冊子による | あまり使われない | チェック印程度 |
| 向いている人 | 自分でレイアウトを考えたい人 | 手軽に始めたい人 | 振り返りを重視する人 | タスクだけ管理したい人 |
バレットジャーナルのメリット
バレットジャーナルの大きなメリットは、タスク・予定・メモをひとつのノートにまとめられるため、複数の手帳やアプリを使い分ける手間が減ることです。
ページの構成を自由に決められるので、仕事用、家庭用、趣味用など、自分の生活スタイルに合わせたコレクションを追加しやすい点も魅力です。
手書きで記号を書き込んでいく作業そのものに、タスクを整理できたという達成感を得やすいという声もあります。
バレットジャーナルの注意点
バレットジャーナルは枠が決まっていないため、始めたばかりの頃はページのレイアウトを考える手間がかかりやすい点に注意が必要です。
毎日の記録やマイグレーションを続けるには一定の時間と手間が必要になるため、忙しい時期には書くこと自体が負担になる場合もあります。
SNSで見かける装飾性の高いページに影響されすぎると、本来の目的であるタスク管理よりも見た目作りに時間をかけてしまうこともあるため、バランスを意識することが大切です。
バレットジャーナルによくある誤解
バレットジャーナルは手書きのイラストや装飾が必須の方法だと思われがちですが、記号と文字だけで作る実用重視のページでも問題ありません。
また、専用の高価なノートや道具が必要だと考える人もいますが、方眼やドット柄の罫線が入ったノートであれば、特別な製品でなくても始めやすい方法です。
決まったテンプレートが一つだけ存在するわけではなく、使う人の目的に合わせて構成や記号を調整してよい、柔軟な記録術であることも覚えておきたい点です。
ノートや筆記具を選ぶときのポイント
ノートを選ぶときは、点が打たれたドット柄や、細かい方眼の罫線が入ったものを選ぶと、図や表を書きやすくなります。
ページ数が多く、裏写りしにくい厚みのある紙を使ったノートを選ぶと、長期間にわたって一冊で管理しやすくなります。
筆記具は、細字のペンと色分け用のペンを数色用意しておくと、記号やカテゴリーをすばやく見分けやすくなります。
まとめ
バレットジャーナルとは、箇条書きの記号を使ってタスクやメモ、予定を一冊のノートにまとめて管理する記録術です。
ラピッドロギングと呼ばれる速記の仕組みと、インデックスやログ、コレクションといったページ構成を組み合わせることで、自分に合った使い方を作っていける点が特徴といえます。
手帳やダイアリー、ToDoリストとは、ページの自由度や記録する目的の広さの点で違いがあり、それぞれの長所を知っておくと自分に合った方法を選びやすくなります。
まずは手持ちのノートとペンで、タスクを箇条書きの記号で書いてみるところから、バレットジャーナルを試してみてはいかがでしょうか。

