炒め物やパスタソース、ドレッシングを作るときに、包丁を使わずにニンニクをさっと加えたい場面があります。そんなときに登場するのがニンニクプレスです。
ただ、キッチン用品店で見かけても「みじん切り器やすりおろし器と何が違うのか」「どういう仕組みで細かくなるのか」がわかりにくい道具でもあります。似たような見た目の道具もあるため、選ぶときに迷う人も少なくありません。
一言でいえば、ニンニクプレスはニンニクの一片をハンドルの力で押し出し、すりおろしたような細かさにする調理器具です。
この記事では、ニンニクプレスの仕組みや種類、使い方、手入れの方法、みじん切り器やすりおろし器との違いについてわかりやすく解説します。
ニンニクプレスとは
ニンニクプレスとは、ニンニクの一片を容器部分に入れ、ハンドルを握る力で網目状の穴から押し出す調理器具のことです。
押し出されたニンニクは、すりおろしに近い細かさになり、包丁でみじん切りにするよりも短時間で均一な仕上がりになります。
まな板や包丁を使わずに済むため、炒め物の下ごしらえや少量のニンニクを使う料理で活躍する道具です。
家庭用のキッチンツールとして定番化しており、手が汚れにくい、匂いが残りにくいといった理由から選ばれることが多くあります。
ニンニクプレスの仕組み
ニンニクプレスの基本的な仕組みは、てこの原理を使った圧力のかけ方にあります。
容器部分にニンニクを置き、反対側のパーツで蓋をするように閉じ、ハンドルを握ると強い力が一点に集中します。
その圧力によってニンニクの組織が押しつぶされ、網目状の穴から細かく押し出される構造になっています。
おろし器のように表面を繰り返しこすりつける動作とは異なり、一回の圧力でまとまった量を処理できるのが特徴です。
ニンニクプレスの構造・パーツ
ニンニクプレスは、いくつかのパーツが組み合わさってできています。
- ニンニクを入れる窪み部分(容器部分)
- 圧力をかけて押し出す網目状の穴があいた面
- 力を伝えるためのハンドル
- 網目に残った繊維を取り除くための突起やクリーナー
このうち網目部分の形状や穴の大きさによって、仕上がりの細かさや押し出しやすさに差が出ます。
付属のクリーナーや突起は、使用後の手入れをしやすくするための工夫です。
ニンニクプレスの種類
ニンニクプレスには、構造や使い方の違いによっていくつかのタイプがあります。
皮むきが必要なタイプ
ニンニクの皮をむいてから容器部分に入れて使う、オーソドックスな形です。
皮むき不要なタイプ
皮をむかずに丸ごと入れて使えるタイプもあり、下ごしらえの手間をさらに減らせます。
素材による違い
本体の素材には、金属製と樹脂製があり、耐久性や手入れのしやすさ、重さに違いが見られます。
用途や使う頻度によって、合うタイプを選ぶとよいでしょう。
ニンニクプレスの使い方
ニンニクプレスの基本的な使い方は、どのタイプでも大きくは変わりません。
- ニンニクの一片を容器部分に入れる(皮むきが必要なタイプは先に皮をむく)
- 反対側のパーツを閉じるようにかぶせる
- ハンドルをしっかりと握り込み、ニンニクを押し出す
- 網目から出てきたニンニクをスプーンやへらで調理に加える
一度でうまく押し出せない場合は、容器部分の向きやニンニクの入れ方を見直すと改善することがあります。
大きめのニンニクは、半分に切ってから入れると力を入れやすくなります。
ニンニクプレスのメリット
ニンニクプレスを使う最大のメリットは、短時間で均一な細かさのニンニクが得られることです。
まな板や包丁を使わずに済むため、調理時間を短縮できるうえに、後片付けの手間も少なくなります。
手でニンニクを直接触る量が減るため、手に匂いがつきにくい点も利点として挙げられます。
少量だけ使いたいときにも、必要な分だけ無駄なく押し出せる使いやすさがあります。
ニンニクプレスを使う際の注意点
ニンニクプレスには便利さと同時に、知っておきたい注意点もあります。
網目部分は細かい構造のため、繊維や皮が残りやすく、放置すると乾燥して取れにくくなります。
ハンドルを握る動作には力が必要なため、硬いニンニクや大きい一片は押し出しにくい場合があります。
一度に大量のニンニクを処理したいときは、何回かに分けて使う方が扱いやすくなります。
ニンニクプレスの手入れ方法
ニンニクプレスは、使用後すぐに洗うことが長く使うためのポイントです。
網目に残った繊維は、付属の突起や専用ブラシ、または使わなくなった歯ブラシなどを使ってかき出すときれいになります。
時間が経ってニンニクが乾燥してしまった場合は、しばらく水に浸け置きしてから洗うと落としやすくなります。
食器用の乾燥機や煮沸ができるタイプもあるため、製品の取扱説明を確認しておくと手入れがしやすくなります。
ニンニクプレスとみじん切り器の違い
みじん切り器は、刃を細かく動かしたり、紐やハンドルで刃を回転させたりしてニンニクや野菜を細切れにする道具です。
ニンニクプレスとの大きな違いは、仕上がりの食感と処理の仕組みにあります。
| 項目 | ニンニクプレス | みじん切り器 |
|---|---|---|
| 仕組み | 圧力で押し出す | 刃で切る |
| 仕上がり | すりおろしに近い細かさ | 粒感が残るみじん切り |
| 向いている料理 | 炒め物、ドレッシングなど | 食感を残したい料理 |
| 処理できる量 | 一片ずつ少量 | 一度にまとまった量 |
食感を残したい料理にはみじん切り器、風味だけを手早く加えたい料理にはニンニクプレスが向いています。
ニンニクプレスとすりおろし器の違い
すりおろし器は、表面の突起にニンニクをこすりつけて細かくする道具で、生姜や大根おろしにも使われる形です。
ニンニクプレスとの違いは、力をかける方向と仕上がりの繊維感にあります。
すりおろし器はこすりつける動作で繊維がつぶれやすく、より滑らかな仕上がりになりやすい傾向があります。
一方、ニンニクプレスは一度の圧力で押し出すため、短時間で済む代わりに、網目の形状によって仕上がりの細かさが変わります。
手を汚さずに使いたい場合はニンニクプレス、より滑らかな状態を求める場合はすりおろし器が選ばれやすいでしょう。
ニンニクプレスを選ぶときのポイント
ニンニクプレスを選ぶときは、使う頻度や調理のスタイルに合わせて検討するとよいでしょう。
- 皮むきの手間を省きたいなら皮むき不要タイプ
- 耐久性を重視するなら金属製
- 軽さや手入れのしやすさを重視するなら樹脂製
- 手入れ用の突起やブラシが付属しているか
一人暮らしなど少量しか使わない人には小型のタイプ、家族の分を一度に作る人にはやや大きめのタイプが扱いやすい傾向があります。
ニンニクプレスにまつわるよくある誤解
ニンニクプレスについては、使い方や仕上がりに関していくつかの誤解が見られます。
まず、すりおろし器と同じ滑らかさになると思われがちですが、押し出す仕組みのため、網目の形状によって粒感が残ることがあります。
また、どんなニンニクでも力を入れずに押し出せるわけではなく、乾燥が進んだニンニクや大きすぎる一片は押し出しにくくなります。
手入れについても、洗えば完全に匂いが取れると思われがちですが、網目の構造上、匂いがわずかに残ることがある点も知っておくとよいでしょう。
まとめ
ニンニクプレスは、ニンニクの一片を容器に入れてハンドルで押し出し、すりおろしに近い細かさにする調理器具です。
まな板や包丁を使わずに済み、手早く均一な仕上がりが得られることから、炒め物やドレッシングなど幅広い料理で活用されています。
みじん切り器は刃で切って粒感を残す道具、すりおろし器はこすりつけて滑らかにする道具であり、それぞれ仕上がりや向いている料理が異なります。
網目に繊維が残りやすいため、使用後はすぐに洗う、または浸け置きをするなどの手入れを心がけると、ニンニクプレスを長く気持ちよく使い続けられます。
